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<日本水産学会 監修,成山堂書店 出版>
内容紹介など詳しくは,成山堂書店のホームページの水産図書のベルソーブックスをご覧ください。

刊行の趣旨

このシリーズは、高校生や大学生、一般の方々に、水産に関するさまざまな知識や情報をわかりやすく、提供することをめざしています。本シリーズによって、ひとりでも多くの人が、水産のことに理解を深めてくだされば幸いです。

既刊

044 和食の魚料理のおいしさを探る -科学で見る伝統的調理法-  下村 道子
和食がユネスコ無形文化遺産に登録された。それには伝統的な魚食文化が大きく寄与している。魚の食べ方,それは生活の文化である。日本の食卓に伝えられてきた古人の知恵に潜む科学的根拠を明らかにする。

043 二つの顔をもつ魚 サクラマスー川に残る‘山女魚’か海に降る‘鱒’か。その謎にせまる!  木曾 克裕
どうして山女魚になり、どうして鱒になるのか?本書は、サクラマスの特徴的な分布域である三陸地方南部にスポットを当て、サクラマスという魚の生き方の多様性を解説しながら生活史研究のおもしろさを紹介。その謎に満ちた生態からサクラマスの生活を見直し、著者がフィールドワークで得た生きた情報に基づいて彼らの種の持つ本質を浮かび上がらせる。学術的な解説をベースにしながら、教養的に読める10本の「コラム」や、専門知識を確認できる「Study」を随所に配置しバランスよい知識が得られる。

042 空飛ぶ漁師カワウとヒトとの上手な付き合い方 -被害の真相とその解決策を探る-  坪井 潤一
カワウを悪者にする水産資源管理はもうやめよう!元来、カワウは“水に潜って魚を食べる鳥”。魚や鳥の暮らす水辺環境をヒトの都合だけで管理してはならない。カワウの生態や取り巻く環境を理解すれば、やるべきことは見えてくる。著者が試行錯誤を重ねてきた対策方法やカワウから教わったことが満載の本書を読んで、できることから始めよう!

041 アオリイカの秘密にせまる -研究期間25年、観察した数3万杯-  上田 幸男・海野 徹也
日本初!「アオリイカ徹底研究本」誕生見てよし、食べてよし、釣ってよし。「イカの王様」と呼ばれるアオリイカ。昨今のエギング・ブームもあり、アオリイカに関する情報を集めた書籍も出版されるようになっているが、「アオリイカの本当の生態:にせまったものは見当たらない。本書は、25年の研究をベースにした「日本で最初のアオリイカ徹底研究本」である。

040 どんな魚がうまいか  坂口 守彦
魚によっては旬や鮮度などによって、うまさが大きくかかわる。本書では「どの魚がうまいか」(どの種類の魚がうまいか)ではなく「どんな魚がうまいか」であることに注目して、そのうまさを解説している。また、今後、魚とうまくつきあうための「未利用資源の有効利用」についても簡単に触れている。

039 水族館をつくる -うおのぞきから環境展示へ-  安部 義孝
マグロの回遊水槽の実現や世界初のバショウカジキの飼育など,味のある水族館を手掛けた館長が,水族館を語る!
※安部氏が館長を務める「アクアマリンふくしま」は,東日本大震災の影響で大きな被害を受けました。その再建・復興支援のため,本書の売上の一部を寄付いたします。

038 真珠をつくる 和田 克彦
「すてきな真珠」をつくるにはどうすれば良いのか!貝の品種改良にスポットを当て,真珠の全容を紹介する。

037 減ったマイワシ、増えるマサバ -わかりやすい資源変動のしくみ-  谷津明彦・渡邊 千夏子
かつて大衆魚と呼ばれた魚たちは,なぜ激減したのか!資源変動のしくみや資源管理を一から学ぶには,最良の参考書。

036 フグはフグ毒をつくらない 野口 玉雄
陸上養殖のトラフグは無毒になり,海にも陸にもフグ毒をもつ生き物がいることが分かった!―フグはなぜフグ毒をもつのか,またもち得るのか― フグ毒研究とフグ利用法の最新成果がここに。

035 イセエビをつくる 松田 浩一
生まれた時のクモのような姿から,ガラス細工のように繊細な稚エビとなり,最後は威風堂々とした姿に成長するイセエビ。初めて幼生の人工飼育に成功した著者が,その不思議な生物を,最新の研究成果とともに紹介する。

034 海のトワイライトゾーン -知られざる中深層生態系- 斉藤 宏明
水深150メートルを超えると,太陽の光がわずかに届く薄暗い世界が広がっている。この世界に潜む生物たちは,どのような生存競争を繰り広げているのだろうか?最新科学のサーチライトを当ててみよう。

033 クロダイの生物学とチヌの釣魚学 海野 徹也
クロダイには色が分かるのか?  釣り糸は見えているのか? あなたは本当にクロダイのことが分かっていますか? クロダイを“彼女”と呼ぶほどにチヌ釣りを愛し,クロダイの研究を続けてきた著者が最新の研究成果と釣りの経験を融合してまとめた,待望の「チヌ学」入門書。

032 藻場とさかな -魚類生産学入門- 小路 淳
なぜ稚魚たちは藻場という存在を知り,頼るのか?藻場は稚魚の成長にどのような影響を与えるのか?藻場に見られる魚たちの生態をさぐり、その生産性を量り、守るべき藻場の姿を明らかにする。

031 海洋微生物と共生 -サンゴ礁?海底熱水孔の生き物たち- 石田 祐三郎
葉緑体やミトコンドリアは別の生き物だった!きらめくサンゴ礁を支えているのは何か?光も酸素もない深海底に生物がひしめいていた!!生命活動、進化、地球環境の維持から健康維持まで、驚異と不思議に満ちたミクロの共生の世界。

030 エチゼンクラゲとミズクラゲ─その正体と対策─ 安田 徹
ふぅわり ゆらゆら優雅に海中を漂う美しいクラゲたち。心を癒すものもいれば、人々に大きな被害をあたえるものもいる。不思議に満ちたクラゲたちの生態、被害対策、利用法を探る。

029 沿岸漁業の歴史 山口 徹
房総、三浦、瀬戸内など、沿岸で暮らす人々はどのような漁業を営んできたのだろうか。自然の中で様々な技術をあみ出してきた漁民たち。彼らの生活を振り返り、漁業の変遷を辿る。

028 海のギャング サメの真実を追う 中野 秀樹
凶暴なものや温和なもの。大きいものや小さいもの。資源豊かなものや絶滅に瀕するもの。“サメ”とはいったい、どんな生き物なのだろうか? それぞれが持つ魅力と、人とサメの共存への道を探る。

027 魚のウロコのはなし 吉冨友恭
ウロコを調べる!食べる!利用する! 薄いウロコだって、奥が深い。一読すれば思わず目から鱗の、今までにない「ウロコの専門書」がついに完成!

026 魚の心をさぐる─魚の心理と行動─ 益田玲爾
魚は何を思い、何を感じて行動しているのか?群れをつくるしくみは?学習能力は?さまざまな疑問の解明に新たなアプローチで挑む!

025 魚の変態の謎を解く 乾 靖夫
いもむしが蝶に、おたまじゃくしが蛙になるように、成長とともに大きく様変わりする生き物たちがいる。なぜ姿を変えるのか?ヒラメ?ウナギ?サケなど、魚の世界における変態の謎を解明する。

024 江戸の俳諧にみる魚食文化 磯 直道
時は江戸。後世に名を残した芭蕉や一茶、蕪村など、魚介類を味わいつつ、句に庶民の生活や時の流れを綴っていた。その多くの俳諧から、魚食にまつわる文化を眺めてみよう。

023 さしみの科学 -おいしさのひみつ- 畑江敬子
なぜさしみはおいしい?よりおいしく食べる方法は?新鮮魚介類の知識が満載。

022 よくわかるクジラ論争 -捕鯨の未来をひらく- 小松正之
クジラ資源の科学的解析と、クジラと人とのかかわりから、今後の捕鯨のあり方を考える。

021 水生動物の音の世界 竹村 暘
海は本当に静寂か?耳を澄ませば、生物たちの息吹が聴こえてくる。

020 エビ・カニはなぜ赤い -機能性色素カロテノイド- 松野隆男
話題の赤い色素カロテノイドの有用性と魚介類との不思議な関係を探る。

019 環境ホルモンと水生生物 川合真一郎
雌の貝にペニス、雄になれないワニ…すべての生き物の未来が危ない!

018 カツオの産業と文化 若林良和
生態、漁労、消費、民俗、地域振興まで、カツオに関するすべてを紹介。

017 魚の卵のはなし 平井明夫
形も性質も異なる魚卵たち。生き残りをかけた卵たちの興味深い生態を紹介。

016 さかなの寄生虫を調べる 長澤 和也
実体験をもとに「生き物」としての寄生虫の魅力を紹介するサイエンス・エッセイ。

015 マグロは絶滅危惧種か 魚住 雄二
ワシントン条約の精神と水産資源の持続的利用の問題点をわかりやすく紹介。

014 海藻の食文化 今田 節子
健康食で再発見!古代から現代へ続く日本人と海藻とのかかわりを探究。

013 魚貝類とアレルギー 塩見 一雄
魚や貝を中心とした食物アレルギーの正しい知識を知って健康な食生活を。

012 海苔という生き物 能登谷 正浩
あなたは食べている海苔の正体を知らない。色・生態・形・進化の不思議。

011 最新のサケ学 帰山 雅秀
サケが高齢化、小型化している!? サケの分類・生態から環境問題等を紹介。

010 うなぎを増やす 廣瀬 慶二
日本種のウナギは絶滅の危機!? ポピュラーになった蒲焼も多くは外国産だ。いまだ多くの謎に包まれているウナギの生態から資源管理、人工種苗研究の最先端がわかる。

009 魚介類に寄生する生物 長澤 和也
サナダ虫やアニサキスなど、とかく悪役と思われている寄生生物。しかし、その実態はあまり知られていない。真の姿を知ればダーティなイメージが変わるかも。

008 貝殻・貝の歯・ゴカイの歯 大越 健嗣
貝殻は身を守るため、歯は餌を食べるためにある…ホントにそれだけ?貝殻や歯といった硬組織の知られざる役割や薬・抗菌剤・CO2 固定などへの有効利用法を紹介する。

007 音で海を見る 古澤 昌彦
海中は光や電波が陸上のようには伝わらない。そんな未知の世界を見るために、音が用いられる。漁船や水産資源調査などで使われているソナーや魚群探知機などの音響計測技術を解説する。

006 熱帯アジアの海を歩く 北窓 時男
東南アジア多島海の漁村を旅し、そこで用いられている漁具・漁法・人々の息づかいや生活を紹介する。日本にはない自然や社会との出会い、感動が伝わってくる。

005 世界の湖と水環境 倉田 亮
古の時代はオアシス、現在はゴミ捨て場?人と湖は共存できるのだろうか。国連職員として16年間調査をしてきた世界中の湖から、興味深い90余りを厳選して解説する。

004 魚との知恵比べ -魚の感覚と行動の科学- 川村 軍蔵
魚はどんな色や味・音・匂いを好み、嫌うのか。釣りに対する学習能力は?プロの漁師や釣り人も知りたい魚の感覚や習性を解明する。

003 魚の発酵食品 藤井 建夫
発酵食品にするとなぜ美味しく、保存がきくようになるのだろうか。その秘密と伝統的な手作りの面白さを紹介する。

002 あわび文化と日本人 大場 俊雄
熨斗袋や結納品などの縁起物には、なぜかアワビがついてくる。食べ方や信仰・海女漁業など日本人とアワビとの古くからの結びつきを紹介。

001 魚をとりながら増やす 松宮 義晴
減少の一途をたどる魚資源はどうすれば増やすことができるのか。永続的に、効率よく、多くの漁獲をあげるための資源管理型漁業の入門書。


各巻 四六判・税込定価1,680・1,890円・約160~180頁
詳しくは,成山堂書店ホームページをご覧下さい。