令和3年度水産環境保全委員会シンポジウム「貧酸素水塊が内湾生態系に及ぼす影響と持続的漁業から見た評価」

更新履歴:公開(2020年12月23日)
     プログラムと企画趣旨を掲載した(2021年2月22日)
     参加方法を掲載した(2021年2月24日)

日時:令和3年(2021年)3月26日(金)10:00-17:30

企画責任者:児玉真史(水産機構技術研)・筧茂穂(水産機構資源研)・石井光廣(千葉水総研セ )

プログラム

1.開会の挨拶
10:00 - 10:05 
2.趣旨説明
10:05 - 10:15 企画責任者
3.話題提供
10:15 - 10:45 1)底層溶存酸素量の環境基準について
岡崎公彦(環境省 水・大気環境局 水環境課)
10:45 - 11:10 2)伊勢湾の貧酸素水塊が湾奥部で大規模化した年代
羽生和弘(三重水研)
11:10 - 11:35 3)低酸素に対する魚介類の応答実験
島隆夫(海洋生物環境研究所)
11:35 - 12:00 4)貧酸素水塊の動態に応じたマクロベントス群集の消長とその定量的予測-三河湾を例として-
橋口晴穂(日本海洋生物研究所)
———————昼食———————
13:30 - 13:55 5)トリガイの生活史と貧酸素水塊の関係
13:55 - 14:20 6)三河湾における貧酸素水塊とトリガイ資源の動態
長谷川拓也(愛知水試)
14:20 - 14:45 7) 内湾域の港湾における貧酸素化は有害赤潮のインキュベーターか?
今井一郎(北大院水)
———————休憩———————
15:00 - 15:25 8)貧酸素水塊の発生による栄養塩供給 石井光廣(千葉水総研セ)
15:25 - 15:50 9)魚は貧酸素を避けるとは限らない~超閉鎖性内湾・大村湾での観測事例をもとに
和田実(長崎大)
15:50 - 16:15 10)伊勢湾における底びき網漁業シミュレータの開発
多部田茂(東大新領域)
4.総合討論
16:15 - 17:25 座長 企画責任者
5.閉会の挨拶
17:25 - 17:30  

企画趣旨

水産生物にとって,溶存酸素濃度の低下がその生息環境に重大な影響を及ぼすことは,海域,陸域を問わず自明である。特に,閉鎖性内湾における貧酸素水塊の発生が近年の漁業生産の低迷に大きく影響していることを指摘した報告は多い。こうした状況において,水質汚濁に関わる環境基準として底層溶存酸素濃度が2016年に新たに追加された。それぞれの海域において適切な底層溶存酸素濃度の基準が設定されることで,生態系が保全され有用な魚介類が持続的に生産されることが期待されるが,その為の貧酸素水塊に対する各生物の応答に関する知見は必ずしも十分ではない。また一方で,貧酸素水塊が解消される秋以降に無生物となった海域に着底し,急速に成長して資源として加入する,ある意味では貧酸素水塊を“利している”生物も存在する他,貧酸素水塊水塊発生時には,貧酸素からの忌避により底生生物や魚介類がその縁辺部に蝟集し,漁場が狭小化することも経験的に知られている。本シンポジウムでは,こうした実態も踏まえ貧酸素水塊の直接的・間接的な影響について,既存の知見を整理し多角的に議論することで,漁業からみた適切な底層溶存酸素濃度の基準の考え方を議論することを目的とする。

参加費:無料(日本水産学会会員以外の方も無料です)

参加方法

参加をご希望の方は、以下のシンポジウム参加申し込みフォームから送信をお願いいたします(日本水産学会会員以外の方も参加可能です)。
なお、参加者多数の場合、抽選となる可能性があります。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc316D_Im8NF7o8vgOfoiCNpRIqmm-0lr5mOhkGFXrT4Dheow/viewform

問い合わせ先

〒046-8555 北海道余市郡余市町浜中町238番地
地方独立行政法人 北海道立総合研究機構
水産研究本部 中央水産試験場 資源管理部 海洋環境グループ
日本水産学会水産環境保全委員会 幹事 栗林 貴範
Tel: 0135-23-4020 Fax: 0135-23-8721
Email: kuribayashi-takanori(at)hro.or.jp
(at)を@に変えて送信してください