令和元年度水産環境保全委員会研究会「近年の麻痺性貝毒原因プランクトンの発生拡大を巡る問題と研究の課題」の開催について

日時・場所:令和元(2019)年9月8日(日)09:30〜17:45 令和元年度秋季大会会場

企画責任者

坂本節子(水産機構瀬水研)・及川 寛(水産機構中央水研)・奥村 裕(水産機構東北水研)・山本圭吾(大阪環農水総研)・山口峰生(北里大海洋)・松岡數充(長大院水環)・今井一郎(北大院水)

プログラム

09:30〜09:35 開会の挨拶
水産環境保全委員会委員長 樽谷賢治(水産機構西海水研)
09:35〜09:45 趣旨説明
坂本節子(水産機構瀬水研)
Ⅰ.麻痺性貝毒原因プランクトンと二枚貝毒化の発生履歴
座長 奥村 裕(水産機構東北水研)
09:45〜10:10 (1)全国における二枚貝毒化等の出荷自主規制の現状
兼重慶恵(農水省消費・安全局)
10:10〜10:35

(2)北海道海域における貝毒原因プランクトン発生と二枚貝毒化
宮園 章(釧路水試)・品田晃良・嶋田 宏(道中央水試)・夏池真史(函館水試)

10:35〜11:00 (3)三陸沿岸海域における麻痺性貝毒の発生および宮城県沿岸における原因プランクトンシストの残存状況
田邉 徹(気仙沼水試)・加賀克昌(岩手水技セ)
11:00〜11:25

(4)東部瀬戸内海域における貝毒原因プランクトン発生と二枚貝毒化
山本圭吾(大阪環農水総研)・宮原一隆(兵庫水技セ)・山下泰司(岡山水研)・小川健太(香川赤潮研)・池脇義弘(徳島県生産基盤課)

Ⅱ.麻痺性貝毒原因プランクトンの出現生態
座長 山本民次(広大院生物圏科)

11:25〜11:50 (1)鳥取県湖山池における Alexandrium ostenfeldii の出現動態
山口峰生(北里大海洋)・及川 寛(水産機構中央水研)・坂本節子(水産機構瀬水研)・前田晃宏(鳥取衛研)・森 明寛(鳥取県水環境課)・福井利憲(鳥取栽漁セ)
11:50〜13:00 昼休み
13:00〜13:25 (2)内湾域における Alexandrium catenella の個体群動態
石川 輝(三重大院生資)
13:25〜13:50 (3)柱状堆積物中のシスト群集解析による有毒プランクトンブルームの発生履歴
松岡數充(長大院水環)・池田有里(北里大海洋)・緒方武比古(北里大)・小島夏彦(大阪工大)
13:50〜14:15 (4)Alexandrium属シストの分布とモデルによる栄養細胞輸送シミュレーション
筧 茂穂(水産機構東北水研)・神山孝史(水産機構本部)・奥村 裕(水産機構東北水研)・山口峰生(北里大海洋)

Ⅲ.麻痺性貝毒原因プランクトンのモニタリングと毒分析技術の高度化
座長 鈴木敏之(水産機構中央水研)

14:15〜14:40 (1)Alexandrium 属における分類と種名変更の現状と課題
坂本節子(水産機構瀬水研)
14:40〜15:05 (2)先端技術による有毒プランクトンのモニタリングの高度化
長井 敏(水産機構中央水研)
15:05〜15:20 休憩
15:20〜15:45 (3)貝毒モニタリングの高度化と効率化
及川 寛・松嶋良次・渡邊龍一・内田 肇・鈴木敏之(水産機構中央水研)・柴原裕亮(日水製薬)
15:45〜16:10 (4)Alexandrium 属による魚類斃死
紫加田知幸・北辻さほ(水産機構瀬水研)・山﨑康裕(水産機構水大校)・西槇俊之・小川元之(北里大医)

Ⅳ.麻痺性貝毒原因プランクトンの発生防止と毒化軽減技術
座長 板倉 茂(水産機構西海水研)

16:10〜16:35 (1)養殖水深による二枚貝毒化の相違と毒化軽減対策
渡邊龍一(水産機構中央水研)・金森 誠(函館水試)・吉田秀嗣(道栽水試)・奥村 裕(水産機構東北水研)・内田 肇・松嶋良次・及川 寛・鈴木敏之(水産機構中央水研)
16:35〜17:00 (2)環境に優しい有毒プランクトンブルームの生物学的制御
今井一郎(北大院水)・山本圭吾(大阪環農水総研)
17:00〜17:40 総合討論
(貝毒原因プランクトンや二枚貝毒化に関する今後の調査研究のあり方)
17:40〜17:45 閉会の挨拶
水産環境保全委員会副委員長 後藤友明(岩手大農)

企画趣旨

わが国で初めて麻痺性貝毒による食中毒事件が1948年に発生して以来70年が経過した。その間,貝毒原因プランクトンの密度や原因種には変化が認められている。しかし近年,東日本大震災後に顕在化した貝毒プランクトン出現密度の増大と二枚貝の高毒化,山陰沿岸等における新たな毒化原因種の出現,貝毒プランクトンによる魚類斃死など,貝毒と原因プランクトンをめぐる新たな問題が発生している。また,世界的には Alexandrium 属の分類学的検討の結果,種名の大幅な変更が提唱されており,わが国でもそれに伴う混乱回避の対応が迫られている。さらに2018 年春季には,瀬戸内海東部,北海道および東北地方太平洋沿岸域において大規模かつ広範囲にわたり A. tamarense による麻痺性貝毒が発生し,長期にわたる二枚貝出荷規制の事態が生じた。これらの主たる要因は,貝毒原因プランクトンの出現規模の拡大とそれに伴う貝毒発生海域の広域化や毒化する貝種の多様化と考えられるが,そのメカニズムの解明は十分ではない。このメカニズムの解明は,二枚貝養殖業の安定化と水産物の安全性を担保する上で重要かつ緊急な課題である。そこで,本研究会では,まずわが国における貝毒原因プランクトンの出現や二枚貝毒化の履歴を海域ごとに整理し,近年の特徴を抽出する。つぎに原因プランクトンの生態,モニタリング手法や毒化防止などの新たな対策技術の現状と課題,および種名変更の経緯を含む分類の問題などについて共通認識を持つことにより,今後の貝毒原因プランクトンや二枚貝毒化に関する調査研究のあり方について議論し,将来方向を展望することを目的とする。

問い合わせ先

〒045-0123 北海道岩内郡共和町宮丘261番地1
地方独立行政法人 北海道立総合研究機構
水産研究本部 企画調整部(北海道原子力環境センター駐在)
日本水産学会水産環境保全委員会 幹事 栗林 貴範
Tel/Fax: 0135-67-7621
Email:kuribayashi-takanori@hro.or.jp