令和元年度日本水産学会北海道支部大会の開催について

北海道支部支部長 安井 肇
支部大会委員長  木村 稔

日本水産学会北海道支部大会を下記のとおり開催します。大会では一般研究発表に加え、公開講座、シンポジウムおよび若手の会講演会を開催しますので、多数ご参加下さいますようご案内申し上げます。

日程:令和元年(2019年)11月2日(土)、3日(日)

場所:北海道立道民活動センター かでる2.7(札幌市中央区北2条西7丁目)

プログラム

11月2日(土)
10:00−11:45 公開講座(710会議室)
13:00−17:00 一般研究発表(第1会場:710会議室、第2会場:730研修室)
17:15−17:30 表彰式(710会議室)
18:00−20:00 交歓会(会場: TKPガーデンシティ札幌駅前: 札幌市中央区北2条西2丁目)
11月3日(日)
09:00−09:45 支部幹事会(750研修室)
10:00−10:45 支部総会(820研修室)
11:00−12:00 若手の会講演会(820研修室)
13:00−17:00 公開シンポジウム(820研修室)

若手の会講演会「熱帯ウナギの降海回遊生態と、若手研究者の育児生態」

萩原聖士(東京大学 )


公開シンポジウム「国際サーモン年におけるサケの持続可能な資源管理に向けた研究活動」

企画責任者:實吉隼人(道さけます内水試)・宮腰靖之(道総研)・浦和茂彦(水研機構北水研)

開催趣旨

サケ(Oncorhynchus keta)の資源量は、増殖技術の発達や良好な沖合環境により1970年代より増加し、北海道の沿岸漁業を安定的に支えてきた。しかし、2000年代になると来遊数は長期的に減少傾向を示すようになり、サケの持続的な利用に懸念が生じている。今年(2019年)は「国際サーモン年(International Year of the Salmon; IYS)」に制定され、サケなど溯河性魚類の持続可能な資源管理と有効利用に向け、各国で様々な取り組みが行われている。IYSに先立ち、2018年3月26日に平成30年度日本水産学会春季大会シンポジウム「環境変動下におけるサケの持続可能な資源管理」が開催され、海洋環境の変動による初期生残率の低下が日本系サケ資源減少の主な要因であることが示唆された。本シンポジウムでは、サケの初期生残メカニズムを生理・生態的観点から探ると共に、サケの持続可能な資源管理に向けた取り組みを紹介する。

プログラム

13:00-13:05 開催挨拶と趣旨説明 宮腰靖之(道総研)
座長:實吉隼人(道さけます内水試)
13:05-13:35 浦和茂彦(水研機構北水研)
「国際サーモン年の概要と日本産サケの資源変動要因に関するこれまでの知見」
13:35-14:00 東屋知範・鵜沼辰哉・黒川忠英・浦和茂彦(水研機構北水研)
「北日本周辺海域におけるサケ幼稚魚の適水温帯の長期変動と高解像度海洋循環モデルによる回遊シミュレーション」
14:00-14:25 佐藤智希(水研機構北水研)
「北海道沿岸におけるサケ幼稚魚の餌生物と摂餌生態
14:25-14:50 飯野佑樹・北川貴士(東大大気海洋研)・阿部貴晃(長野大学)・長坂剛志・清水勇一・太田克彦(岩手水技セ)・川島拓也(岩手内水技セ)・河村知彦(東大大気海洋研)
「サケ稚魚の代謝速度と成長速度に及ぼす水温と餌料環境の影響」
14:50-15:00 休  憩
座長:鈴木健吾(水研機構北水研)
15:00-15:25 清水宗敬(北大院水)・虎尾 充(道さけます内水試)
「生理学的指標から見たサケ稚魚の種苗性と海洋環境とのマッチング」
15:25-15:50 本多健太郎・斎藤寿彦(水研機構北水研)
「サケ幼稚魚の降海履歴と成長・生残の関係」
15:50-16:15 水野伸也(道さけます内水試)
「サケ放流種苗の生残率を高めるための飼育技術」
16:15-16:40 實吉隼人(道さけます内水試)
「サケの持続可能な資源管理に向けた様々な取り組み」
16:40-17:00 まとめ
17:00 閉 会

公開講座「道民に身近な水産資源の利用と新しい特産物の開発」

企画責任者:木村 稔・辻 浩司(道総研中央水試)・宮腰靖之(道総研)・安井 肇・清水宗敬(北大院水)・山本 潤(北大フィ科セ)

開催趣旨

気候変動などの影響を受けて北海道沿岸の水産物の漁獲量は減少し、最近はピーク時の3分の1程度にまで減っています。以前は身近であった魚が食卓に上る機会が減り、魚離れにさらに拍車がかかることも心配されます。そこで、水産物の安定生産と消費拡大に向けて、水産関係者、行政、大学、試験研究機関では、減少した魚を回復させる取り組みや海域に合った特産種を増やす技術に加え、おいしい食べ方の開発などを試みています。本講座では、それらの中からいくつかの事例をわかりやすく紹介します。また、本講座で紹介する水産加工品の一部を試食していただけるコーナーも用意します。

プログラム

10:00 開会挨拶 木村 稔(道総研中央水試)
10:05-10:25 資源管理のはなし~減ったホッケの復活への道 板谷和彦(道総研中央水試)
10:25-10:45 資源管理のはなし~ニシンが増えたわけ 星野 昇(道総研稚内水試)
10:45-11:05 加工利用のはなし~さかなのおいしい食べ方 辻 浩司(道総研中央水試)
11:05-11:25 増養殖のはなし~コンブの特徴と増やす方法 合田浩朗(道総研水産研究本部)
11:25-11:45 増養殖のはなし~新しい地域特産品をつくる 清水洋平(道総研中央水試)

申込方法

令和元年度 日本水産学会 北海道支部大会 参加申込用紙
  1. 郵便、FaxまたはE-mailにて、氏名・所属・連絡先(住所・電話番号・Fax番号・E-mail アドレス)、一般研究発表の有無(有の場合は演題名も)、公開講座、シンポジウム・若手の会講演会・会員交歓会等の出欠を下記の申込先宛にお知らせ下さい。また、最優秀講演賞(45歳未満一般会員)および最優秀学生講演賞(学生会員のみ)選考希望の有無を併せてお知らせ下さい。
  2. 発表申込・要旨締切日 令和元年10月3日(木)
    (講演要旨の作成要領は、日本水産学会ホームページ内「支部のページ」にある北海道支部( https://jsfs.jp/act/shibu/hokkaido/ )のページを参照してください。)
  3. 参加のみの場合の申込締切日 令和元年10月18日(金)
  4. 申込先
    〒046-8555 北海道余市郡余市町浜中町238番地
    道総研水産研究本部 令和元年度日本水産学会北海道支部大会事務局  宮腰靖之
    Tel:0135-23-8704 Fax:0135-23-8720 
    E-mail: miyakoshi-yasuyuki@hro.or.jp
  5. 参加費等 大会参加費は無料、会員交歓会参加費は当日会場にて徴収します。
    交歓会 4,000円程度を予定しています(学生参加者は2,500円程度)。
  6. 問い合わせ先
    令和元年度日本水産学会北海道支部大会事務局  宮腰靖之
    道総研水産研究本部(〒046-8555 余市郡余市町浜中町238番地)
    Tel: 0135-23-8704 Fax: 0135-23-8720 
    E-mail: miyakoshi-yasuyuki@hro.or.jp

*支部会員には封書にて案内を送付します。また、プログラム・発表方法・要旨作成等の詳細については、日本水産学会ホームページ内「支部のページ」の北海道支部のページに随時掲載しますのでご覧下さい。