東京海洋大学船舶・海洋オペレーションセンター主催シンポジウム「練習船青鷹丸の教育と研究に果たしてきた役割」のお知らせ(2021年9月25日開催)

標記シンポジウムが日本水産学会後援のもと下記のとおり開催されますのでお知らせします。


日本水産学会会員のみなさま

東京海洋大学の鋤柄と申します。
表記のシンポジウムを開催いたしますので、ご案内いたします。

シンポジウム「練習船青鷹丸の教育と研究に果たしてきた役割」

主催:東京海洋大学 船舶・海洋オペレーションセンター
後援:日本水産学会・日本海洋学会・日仏海洋学会
日時:令和3年9月25日(土)9:00 ~ 18:00
場所:オンライン開催(Webex Events)
参加費:無料

申込方法
下記URLからお申し込みください。
https://tumsat.webex.com/tumsat-jp/onstage/g.php?MTID=e401641d1d68b9e1d3c0e35c0fd31d5a9
登録用パスワード:SE20210925

シンポジウム趣意

漁業練習船青鷹丸II 世は、1987 年、東京海洋大学の前身の東京水産大学によ
って、学部・水産専攻科の船舶職員養成教育と海洋学・水産学関連の実習を目的
として建造されました。東京湾と相模湾では、実習や研究目的の航海を利用して、
漁業資源調査や国際的に認められていたプロトコルに準拠する海洋観測をほぼ毎
月、約30 年にわたり続けています。練習船を利用した長期間・高時間解像度・高
精度の継続的な調査プログラムは非常に稀で、得られたデータを元に多くの学位
論文や研究論文が発表され、国内外から高い評価を得ています。これまでに得ら
れたデータセットは、気候変動の影響解析などに対しても、将来にわたって有用
な知見を提供していくことになると期待されています。また、国内外の研究者と
の共同研究も盛んに行われ、その範囲は水産学・海洋学だけでなく、大学改革や
社会状況の変化に対応して、海底科学やマイクロプラスチックの研究などにも広
がっています。
このように34 年間にわたり活躍してきた青鷹丸は、2021 年10 月にその役割を
終えることになりました。これまでに青鷹丸が担ってきた教育研究活動は、新し
く建造された汐路丸Ⅳ世に引き継がれます。しかし、全ての調査プログラムが継
続できるかどうかは見通せない部分もあります。海洋に関わる人材育成や研究の
重要なプラットフォームであった青鷹丸の退役によって、大学の果たしてきた役
割が損なわれることがないように関係者で努力を続ける必要があると考えます。
本シンポジウムは、これまでの青鷹丸の実績および研究成果を広く東京海洋大学
の内外の皆様に向けて紹介することで、青鷹丸によって大学が果たしてきた役割
について発信することを目的に企画しました。練習船による実習および研究航海
を通じて、これからの社会を担っていく世代の方々に、海洋への探究心を繋いで
いくことの大切さを考える契機になればと思います。

プログラム

9:00-9:10 開会のご挨拶(船舶・海洋オペレーションセンター長 庄司るり)

セッション1 (座長:鋤柄千穂)
9:10-9:30 青鷹丸の実績紹介(○濱田浩明)
9:30-9:50「1993 年から2019 年にかけての東京湾海洋構造の変化―青鷹丸航海観
測成果―」(會川鉄太郎・萩田隆一・濱田浩明・林敏史・上嶋紘生・北出裕二郎
・宮崎奈穂・宮崎唯史・中野知香・根本雅生・坂口雅之・鋤柄千穂・山田裕太・
○吉田次郞)
9:50-10:10「東京湾定点における過去30 年間(1990-2021 年)のクロロフィル濃
度の変化」(○宮崎奈穂・鋤柄千穂・田村(安井)沙織・久保篤史・橋濱史典・
川合美千代・片野俊也・神田穣太・田中祐志・野村英明)
10:10-10:30「東京湾奥部定点における植物プランクトンの長期変動:2003 年か
ら2017 年の観測結果から」(上野陽・髙野舞・○片野俊也・吉野健児・宮崎奈穂
・田村(安井)沙織・鋤柄千穂・濵名一成・橋濱史典・久保篤史・神田穣太・石
丸隆)
10:30-10:50「東京湾羽田沖における植物プランクトンの代謝とその季節変化」
(○濵名一成・宮崎奈穂・鋤柄千穂・田村(安井)沙織・橋濱史典・川合美千代
・神田穣太)

セッション2 (座長:宮崎奈穂)
10:50-11:10「東京湾におけるアルカリフォスファターゼ活性の季節変化」
(Sulin Sim・○橋濱史典・宮崎奈穂・神田穣太)
11:10-11:30「東京湾の濁度とマイクロプラスチック」(○荒川久幸)
11:30-11:50「東京湾における蛍光性溶存有機物の時空間変動と分解特性」(○久
保篤史・山下洋平・橋濱史典・神田穣太)
11:50-13:00昼休憩
13:00-13:20「風による東京湾外湾の海水交換」(○北出裕二郎・Anom Sulardi)
13:20-13:40「東京湾口の沈降粒子フラックスの時間変化とその要因」(○鋤柄千
穂・乙坂重嘉・三野義尚・宮崎奈穂)

セッション3 (座長:片野俊也)
13:40-14:00「相模湾における沈降粒子の時系列観測」(○三野義尚・鋤柄千穂)
14:00-14:20「相模湾における底質間隙水中の溶存有機物・栄養塩類の季節変化」
(○田村(安井)沙織・久保篤史・橋濱史典・神田穣太)
14:20-14:40「相模湾におけるCalanus 属カイアシ類の出現数と鉛直分布の季節変
化」(○野々村卓美・西川淳・西田周平)
14:40-15:00「相模湾の表層に出現する中深層性魚類の稚仔」(○茂木正人)
15:00-15:20「練習船青鷹丸における鯨類を対象とした目視・環境DNA 調査」(○
中村玄・漆間ほのか・知田彩伽・村瀬弘人・鷲見みゆき・加登岡大希・花上諒大
・高崎一人・松平崇弘・辰見香織・工樂樹洋)
15:20-15:30休憩

セッション4 (座長:吉田次郎)
15:30-15:50「青鷹丸での生物資源調査:相模湾における延縄試験操業 I. 外洋性
さめ類の漁獲傾向について」(岡田洋朗・内海義幸・上嶋紘生・萩田隆一・宮崎
唯史・山田裕太・坂口雅之・林敏史・塩出大輔・○根本雅生)
15:50-16:10「青鷹丸での生物資源調査:相模湾における延縄試験操業 II. 延縄
漁具の挙動について」(○横瀧丈太朗・根本雅生・塩出大輔)
16:10-16:30「相模湾における漂流ごみの分布特性」(○内田圭一・黒田真央)
16:30-16:50「青鷹丸による沿岸域にある海底火山の継続的物理・化学観測」(○
山中寿朗・岡村慶・川田佳史・後藤慎平)
16:50-17:10「青鷹丸と測器の開発と生物多様性と」(○山崎秀勝)
17:10-17:20 休憩

17:20-17:50 総合討論
17:50-18:00 閉会のご挨拶(海洋環境科学部門 神田穣太)

問い合わせ先

東京海洋大学 船舶・海洋オペレーションセンター 鋤柄 千穂
Tel: 03-5463-0595
E-mail: csukig0(at)kaiyodai.ac.jp
(at)を@に変えて送信してください。

どうぞ、よろしくお願いいたします。