日本学術会議主催公開シンポジウム「東北マリンサイエンス拠点形成事業と今後の水産研究のあり方-豊かな海へ、科学の力で-」(2020年11月13日開催)

標記シンポジウムが日本水産学会後援のもと下記のとおり開催されますのでお知らせします。

主催

日本学術会議食料科学委員会水産学分科会・農学委員会

日時

令和2年(2020年)11月13日(金)13:00~17:00

場所

リモート形式(Zoom),YouTube配信準備中
東北大学青葉山キャンパスをメインステーションにする

概要

 2011年3月11日に発生した地震と津波は、東北地方太平洋沿岸域における陸域の破壊、さらに破壊された家屋や重油などのあらゆる物 質の海洋流出により、広い範囲で甚大な被害をもたらした。当初、海洋環境・海洋生態系の変化は沿岸域から沖合域、表層から深層までに及ぶ と考えられたが、具体的な予想すらできない状態であった。
震災復興を果たすためにはその基幹産業である漁業復興が重要になる。そのためには漁業の基盤となる海洋環境・海洋生態系の変化を正確に とらえる必要がある。このために多くの海洋科学研究者がそれぞれの分野で広い地域にわたって調査研究を行ってきた。文部科学省も震災復興 を目指して東北マリンサイエンス拠点形成事業を実施してその一翼を担い、それらの成果が蓄積されてきている。
これまでに震災による海洋環境・海洋生態系の変化が科学的に明らかにされてきた。この過程で漁業者も科学的調査研究に理解を示し、科学 に対する考え方にも変化をもたらした可能性がある。さらにSDGsの理念を受けて科学的調査研究の結果をもとに、新たな水産業のあり方が 考えられつつある。
東北地方太平洋沖地震から10年の歳月が経過しようとしている。日本政府は、地震後5年間を「集中復興期間」と位置付け、被災地の一刻 も早い復旧・復興を目指し、それに続く5年間を「復興・創生期間」と位置づけ、10 年間の復興期間の「総仕上げ」に向かうとした。復興とは震災前に戻ることだけではなく、国連防災世界会議の仙台宣言にあるようにBuild Back Better(より良い復興)を遂げることと考えられる、本シンポジウムにおいては、地震後に行われた震災復興にかかわる多くの科学的研究を基に、今後の水産研究の在り方 について議論を行い、科学が社会にもたらすインパクトと貢献について思考することを目的とする。

参加申込,プログラムなど詳細

下記のURLからご確認ください。
https://www.agri.tohoku.ac.jp/teams/event_20201113.html

問い合わせ先

東北大学マリンサイエンス復興支援室
Mail:agr-marin@grp.tohoku.ac.jp