令和5年度秋季大会ミニシンポジウム「野生水産生物における集団ゲノミクス」

日時:令和5年9月22日(金)13:00-17:10

場所:東北大学 新青葉山キャンパス 青葉山コモンズ第3講義室(仙台市青葉区荒巻字青葉468-1)

企画責任者:池田 実(東北大フィールド研セ)・平瀬祥太朗(東大水実)・菊池 潔(東大水実)

プログラム:

13:00-13:10開会挨拶・趣旨説明
池田 実(東北大フィールド研セ)
座長:池田 実(東北大フィールド研セ)
13:10-13:251. 集団ゲノミクス:SNP検出と解析
平瀬祥太朗(東大水実)
13:25-13:502. ハタハタの分布域形成史を復元する:参照ゲノム配列の構築から集団動態解析まで
栗原寛明(東北大フィールド研セ)
13:50-14:15 3. 対照的な初期生活史を有するマガレイとマコガレイの比較集団ゲノミクス
山本佑樹(水産機構資源研・東北大フィールド研セ)
14:15-14:404. 集団ゲノミクスで探る海産アユと琵琶湖産アユの違い
武島弘彦(福井県大海洋生資)
14:40-14:50休憩
座長:細谷 将(東大水実)
14:50-15:155. タイラギにおける浸透性交雑と種間遺伝子流動の制約
關野正志(水産機構資源研)
15:15-15:406. 日本産大型アワビ類における種分化と適応進化の遺伝基盤
平瀬祥太朗(東大水実)
座長:菊池 潔(東大水実)
15:40-16:057. 野生水産生物の「現在の」個体数を遺伝情報から探る
秋田鉄也(水産機構資源研)
16:05-16:308. 野生集団の中から育種素材をみつける-サクラマスの事例から-
安藤大成(道さけます内水試)・岡本裕之(水産機構技術研)
16:30-17:05総合討論
座長:平瀬祥太朗(東大水実)
17:05-17:10閉会の挨拶
平瀬祥太朗(東大水実)

企画の趣旨:

野生水産生物の集団遺伝学的研究は1950年代頃の血液型分析から始まった。近縁種や系群の識別を主な目的として行われていたこの研究分野は、その後のアロザイムを経て、RFLP、部分領域のサンガーシーケンスやマイクロサテライトDNAなど高変異性のマーカー開発と解析手法の発展に伴って進歩し、野生水産生物の集団構造に対する私たちの認識は大きく変化した。最近では、ゲノムシークエンス技術の発展により、ゲノムを網羅したSNPデータを集めて集団遺伝学的解析を行う集団ゲノミクス研究が主流になりつつある。集団ゲノムデータの解析により、個体間の血縁関係まで含めた現在の集団構造の解明、過去の個体数変動や集団の分岐過程の推定復元、自然選択に関連した遺伝子(群)の探索など、様々なスケールでの解析が可能となった。また、ゲノムデータの活用により、野生集団の中から有望な育種素材を発見できる可能性もある。本ミニシンポジウムでは、日本の野生水産生物について集団ゲノミクス研究を推進している若手および中堅の研究者が研究の現状を紹介し、この研究領域における今後の方向性と将来展望について議論する。

参加費:無料(日本水産学会員・非学会員問わずどなたでも無料でご参加できます)

参加申し込み:オンサイトでの参加の場合は申し込み不要です。活発な情報・意見交換のため、できるだけオンサイトでの参加をお願いします。どうしてもオンラインでの参加を希望される場合は以下のGoogle Formよりお申し込みください(9月18日締め切り)。後日、ZoomのURLをお知らせします。

問い合わせ先:

野生水産生物の集団ゲノミクス実行委員会
fisheriesgenomics(at)googlegroups.com
(at)を@に変えて送信してください。