⽇本学術会議による勧告『日本学術会議のあり方の見直しについて』及び、声明『「説明」ではなく「対話を」、「拙速な法改正」ではなく「開かれた協議の場」を』への支持表明
2023(令和5)年4⽉5⽇に 内閣府から「日本学術会議法の見直しについての検討状況」が説明され、日本学術会議との対話もないままに一方的に日本学術会議法の改正を国会に提出しようとしていたことに対して、⽇本学術会議は、2023年4⽉18⽇の総会にて、『日本学術会議のあり方の見直しについて』とする勧告、及び『「説明」ではなく「対話を」、「拙速な法改正」ではなく「開かれた協議の場」を』とする声明を決議し、発出した。
日本学術会議法の前文によれば、「日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の総意の下に、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命とし、ここに設立される。」とある。この基本的精神に則り、⽇本学術会議は、普遍的な価値と真理を追求し、⼈類社会の公共財として⼈類全体に奉仕する学術の役割を実現するために、⾃律的で独⽴した活動を⾏ってきた。世界が直⾯する重要課題の解決のため、また学術の役割の実現のためには、こうした日本学術会議の独⽴性が担保されている必要がある。
今回の政府による日本学術会議法の改正案では、会員選考をはじめとした⽇本学術会議の⾃律的な活動に介⼊しようとするものであり、⽇本学術会議の独⽴性を毀損することが強く懸念される。これは、⽇本学術会議が本来の役割を果たすことを妨げ、結果的に広く国⺠や⼈類の福利に影響することが考えられる。
ここに公益社団法人日本水産学会理事会は、⽇本学術会議がこのたび発出した勧告および声明を⽀持することを表明する。
令和5年4月22日
公益社団法人 日本水産学会理事会