次回の水産環境保全委員会の予定

令和6年度水産環境保全委員会主催シンポジウム「農林水産業の気候変動影響評価手法と水産分野における将来予測・適応策―水産分野における課題と展望―

日時・場所:令和6年3月27日(水) 09:30-17:30 東京海洋大学品川キャンパス

開催方法:対面とオンライン(Zoom)のハイブリッド

企画責任者:木所英昭・瀬藤 聡・筧 茂穂(水産機構資源研)・鬼塚 剛(水産機構技術研)

プログラム

09:30-09:35開会の挨拶
水産環境保全委員会 委員長
09:35-09:40趣旨説明
木所英昭(水産機構資源研)
Ⅰ.農林水産業の気候変動影響評価・適応策
座長:木所英昭(水産機構資源研)
09:40-10:151.IPCCの報告書における農業・食料分野の影響評価・適応策
長谷川利拡(農研機構)
10:15-10:502.農業分野の影響評価に用いるデータセットと影響評価・適応策
西森基貴(農研機構)
10:50-11:253.日本周辺の海洋環境データセットの整備と今後の計画
石川洋一(海洋研究開発機構)
11:25-12:004.気候変動の影響を考慮した資源管理方策の検討
北門利英(東京海洋大)
12:00-13:00昼休み
Ⅱ.水産分野における将来予測と適応策の事例
座長:堀 正和(水産機構資源研)
13:00-13:251.水産分野の気候変動評価に必要な海洋環境データセット
瀬藤聡・木所英昭・奥西武・井桁庸介・高見秀輝・筧茂穂・堀正和・八木佑太・川内陽平・鈴木勇人(水産機構資源研)・吉田吾郎・島袋寛盛・鬼塚剛・須藤健二(水産機構技術研)・矢野寿和(水産機構水大校)
13:25-13:502.三陸におけるワカメ養殖業の将来予測と適応策
筧 茂穂・瀬藤 聡・木所英昭(水産機構資源研)・鬼塚 剛(水産機構技術研)
13:50-14:153.瀬戸内海におけるワカメ養殖業の将来予測と適応策
鬼塚 剛・吉田吾郎・島袋寛盛(水産機構技術研)・竹中彰一・田村稔治(愛媛県)・筧 茂穂・瀬藤 聡(水産機構資源研)・郭 新宇(愛媛大)・東 博紀(国環研)
14:15-14:404.日本周辺海域の藻場生態系の将来予測と適応策
須藤健二・島袋寛盛(水産機構技術研)
14:40-15:055.日本周辺海域におけるアワビ資源の将来予測と適応策
堀 正和・高見秀輝(水産機構資源研)・須藤健二・島袋寛盛(水産機構技術研)
15:05-15:20休憩
座長:筧 茂穂(水産機構資源研)
15:20-15:456.日本周辺海域における底魚資源の分布変化
八木佑太・川内陽平・鈴木勇人・瀬藤 聡・木所英昭(水産機構資源研)・矢野寿和(水産機構水大校) 
15:45-16:107.東北海域における底魚資源の分布の将来予測
鈴木勇人・八木佑太・川内陽平・瀬藤 聡・木所英昭(水産機構資源研)・矢野寿和(水産機構水大校)
16:10-16:358.社会経済シナリオを用いた日本の水産業の将来予測と適応策
木所英昭・瀬藤 聡(水産機構資源研)・須藤健二(水産機構技術研)
16:35-16:45休憩
Ⅲ. 総合討論
16:45-17:25総合討論
進行:木所英昭(水産機構資源研)
17:25-17:30閉会の挨拶
水産環境保全委員会 副委員長

企画趣旨

令和5年夏の猛暑による農業への影響が米の品質低下を始めとして顕在化している。また、地球温暖化による海水温の上昇に加えて常磐、三陸沖では、黒潮続流の大蛇行によって水温が非常に高い状態が続くと共に、これらの海域では南方系の魚の来遊量、漁獲量の増加がみられている。このような気候変動による農林水産業への影響が近年特に顕在化し、国民の関心が高まっている。我が国の気候変動による影響に関しては、気候変動適応法の施行後、環境省によって概ね5年ごとに気候変動影響報告書として総合的に報告されることとなった。また、令和2年度からは影響評価報告書に寄与することを目的として、環境総合推進費による研究プロジェクト「気候変動影響予測・適応評価の総合的研究(S18)」が推進されている。この研究プロジェクトでは、共通の気候シナリオと社会・経済シナリオを用いて、我が国の各分野における影響を総合的に評価することを目標としており、農林水産業の研究テーマも設けられている。しかし、同じ農林水産分野においても陸上の気象データや水利用・土地利用データを用いる農業と、水温をはじめとする海洋のデータを用いる水産業では、将来予測に用いるデータセットが大きく異なり、利用可能な海洋のデータは陸上のデータに比べて限定的である。また、適応策の検討においても、養殖業は品種改良や飼育方法・対象品目の変更など農業と同様である一方、天然資源を利用する漁業では資源管理の考え方も含めて農業とは異なった視点での適応策が必要となる。以上のように、同じ一次産業である農林水産業においても農業と水産業では気候変動による影響の予測手法が大きく異なっている。そこで本シンポジウムでは、S18のプロジェクトで行われている農林水産業の研究を具体例として、まず気候変動による将来予測・適応策における農業と水産業の相違を整理する。そして、水産業の課題で開発された将来予測手法や適応策をもとに水産分野の研究で特に強化が必要な課題を抽出すると共に、農業分野とも連携しながら水産業のよりよい将来予測と適応策を検討することを目的として開催する。

参加費:無料(日本水産学会員・非学会員問わずどなたでも無料でご参加できます)

参加方法

参加をご希望の方は、以下のシンポジウム参加申し込みフォームよりお申込みください。

https://forms.gle/1HcqkQodzadmrmd1A

オンライン参加の方には、Zoomのリンクをご登録いただいたメールアドレス宛に後日お知らせいたします。

問い合わせ先

日本水産学会水産環境保全委員会 幹事 帰山秀樹

Email: kaeriyama_hideki32(at)fra.go.jp

(at)を@に変えて送信してください。

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